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思い出の一枚(遠足)
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■遠足
小学生の頃私は、列車で行く遠足に憧れていた。ほとんどの遠足はバスばかりだと記憶している。中学の修学旅行は、乗りたかった専用電車「日の出号」は前年で廃止となり新幹線に変わってしまった。友人らと楽しく過ごした車内もスピード感で車窓を楽しむところではない。私は風を受け車窓を楽しむ旅がしたかった。
年行事の遠足や社会科見学は楽しい。教室から外に出られる。明日の天気を気にしながら、まずはおやつを買いに。あの頃はコンビニなどなく授業が終わると、街のスーパーに行く。大人と交わり友人らとも顔を会わせる。この時ばかりに「おやつは300円まで」と私の籠の中をチェックする奴もいる。そういう奴ほど当に300円をオーバーしている。普段は食べることない「都こんぶ」もなぜか買っていた。月刊平凡の付録の歌本をリックに詰め、早寝の予定が嬉しくてなかなか寝つけない。当日の朝は目覚めは良く登校も心無しか早い。

中国・和龍線 三峰洞駅 建設型(2-8-2)
 私は北朝鮮・羅津市から中国延吉市へ戻り途中三峰洞へ寄った。山の上から峠を越える蒸気機関車を撮った。三峰洞駅に到着した列車からぞろぞろと子供たちが歩いて来た。天気も良く遠足日和である。ハイキングやゲーム後は昼食、みんな生き生きと楽しそうである。夕方の下り列車時間が近づくと整列して駅へ向かった。私も山を下り駅まで一緒に付いていった。先生と手をつなぐ女の子、土産に野花を摘んでいる子、沿道でアイスキャンディーを買い食いする男の子と様々である。
 おかしな日本人が後ろから付いていると最初は怪しんでいたが、すぐに慣れて笑顔で話しかけてきた。興味深々で私のカメラを覗く。あどけない子供たちの表情は可愛いい。ホームにはまだ列車は到着していない。子供たちの笑い声が駅を賑やかにしている。やがて列車が到着すると乗車口目がけ走っていく。全員が乗り込むとホームに残った私に向かって手を振る。さぞかし車内も賑やかなことだろう。子供たちにとって今日の遠足で私との出会いがどのような想い出になったかと思う。
 子供たちの歓声もすっかり消え、摘まれた花の花びらがホームのあちこちで風に舞う。遠くで汽笛の音が聞こえ峠の駅には石炭の匂いが残り、いつものように閑散と寂しい駅に戻った。
 三峰洞へ遠足に来ていた子供たち。今夜は遠足の疲れで眠気を誘うだろう。翌日の学校も辛かったに違いない。私の小学校の遠足でも列車からバスに置き換れば、これと同じような光景かあったことは確かである。


世界の蒸気機関車
都築雅人の出会いとロマンの煙情日記
©2000-2008 TSUZUKI Masato