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CHINA/中華人民共和国(シルクロード蘭新線の旅・下)
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夕刻のトルファン駅を出発するコルラ行き混合列車。南彊線との分岐駅である。1985年はまだコルラまでしか開通していなく列車スジも不定期だった。現在はさらにクチャ・アスクそしてカシュガルまで鉄道が延びている。

トルファンのウイグル族の親子。前日まで漢民族がほとんどだったが西域に入ると徐々に小数民族の姿が目立つ。トルファンは「ここも同じ中国か?」と疑問に思うほどだ。

道路上には葡萄や種を干ししていた。中国ではどこへ行っても種類は食前のつまみや子供たちのおやつである。小さな中身を取り出し食べる行程は日本人には馴染めない。

トルファンの観光名所、高昌古城。火焔山をバックに高昌壁の砦が築かれた。麹氏高昌国からウイグル帝国にかけおよそ数千年の間、国都して栄えた。今にも西遊記の三蔵法師と旅をする孫悟空が頭から離れない。

トルファン郊外を走る建設型機関車。荒野はまさに不毛地帯のシルクロード路線である。日中の気温は40℃はあるだろうか。汽車を待つ間は地獄だった。煙も期待はしていなかったが石炭をくめているのか黒煙が上がった。

橋のたもとで待っていたのが通報されてしまった。この列車は軍用列車だったらしい。トルファンを離れる時、公安に拘束されフィルムを没収された。びびった女通訳は泣きだす始末。当時はお堅い中国、ガイドもこのような案内は懲り懲りだと険悪だった。

トルファン近郊のイスラム墓地。ウイグル族の夫婦が仲良くポーズ。

ベゼクリク千仏洞
9世紀半ば、西ウイグル帝国がトルファンを支配していた。彼らは仏教を信仰。ムルトウク河南岸にある石窟は王族や貴族らの寺院でもある。石窟内の仏像や壁画は貴重なウイグル文化を知る。イスラム教・浸透派や外国人探検家によって削ぎ取られてしまっている。

いよいよ終着駅ウルムチへ。トルファンからウルムチまではボゴダ山脈を越える。蒸機の力ではきついのでこの区間は開通当初からDLある。ウルムチまでの車窓も終盤だ。

ウルムチ駅到着。私が訪れた80年代はここが終着だった。現在は国境を越えカザフスタンへの国際列車も走る。私が乗って来た北京からの長距離列車も側線で静かに休んでいる。通学路代わりに歩き家路につく小学生とのふれあいが楽しかった。

バザールは活気があった。ウルムチ市内は様々な小数民族が行き来している。ほとんどがイスラム教信者であるため、肉類も羊が主食となる。屋台のシシカバブーも大盛況だ。

ウルムチ市内のじゅうたん工場を見学。若い女工さんが朝からせっせと編んでいる。純毛の新疆じゅうたんは世界にも名高く高価である。いくら原価で安いと言うがとても一旅行者が買えるものでない。かわいい女工さんに散々進められ私も動揺したがじっと耐えた。

 いかがでしたか、蘭新線の旅。
私の海外蒸機撮影の原点でもある河西回路の旅。もう十数年たった写真でありますが今回、私のHPで皆さまの前に陽の目をえることができました。私もやっとこだわり続けていたシルクロード路線の旅が終えた感じです。当時は開放地区や行動範囲も制約され厳しい状況でしたが今では行きやすく旅費も安くなったと思います。最近の中国は交通網やIT機関など目覚ましく発展しています。しかし未だ西域の小数民族の生活や人間性は変わっていないことと信じます。蒸気機関車の撮影も楽しいですが、西域に入れば人々とのふれあいなどまた違った旅が経験ができるでしょう。
 今回で中国・蘭新線の旅は終了です。ご観覧いただきありがとうございました。次回の中国編UPでは蒸気機関車の種別と路線別の楽しい沿線風景を紹介したいと思います。どうぞ楽しみにお待ち下さい。

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